スタイロホームの耐候性 v2
スタイロホームってダウ社の商品名。ダウ社、最近合併があったとかいうが詳しいことは知らない。
薄い空色のこの製品、少なくとも関東のHCでは圧倒的シェアで100㎜から20mmのものが山積みされている。
私のささやかな体験でも発泡スチロールに比較すると優れている点は明白だ。黄土色のカネカも使ったことはあるが比較してどちらがどうかはわからない。
スタイロホームはそんなに古いものではないらしく、OMソーラーの奥村さんは対談で初期の12ミリ、20mmで感激したといっている。
ところで断熱材の厚みであるが最近の良質の住宅では100㎜が標準になっているらしいがドイツでは三重窓と断熱材400㎜が多いというからドイツ人の徹底ぶりに恐れ入る。
スタイロホームの耐候性はどうなんだろう。あまりというかほとんど言う人は見当たらないのでこれまた私のささやかな体験を。
使用場所は直接雨にあたることはないが外部に開放的箇所で使い、日光や外気にあたるところ。10年近くなる。
①チョーク現象的なものは生じている。
②左の写真は力を加えずそっと指で押さえたところ。それだけで見事にへこむ。
紫外線が原因だろうか。
露出させない方がよいようだ。
次の写真は全体がわかるもの。両脇の白いものは安価な養生用プラダン。原型はとどめている。ただし両面テープで木に貼ったがその両面テープは寿命ではがれている。
10年単位で長期にわたって張りものを固定するには接着剤よりタッカー、釘、ネジがよさそう。
他の問題点。
(耐候性以外)
①夏,蚊対策に蚊取り線香をつけて作業していたが何かの拍子にそれがスタイロホームにあたってしまった。瞬時にげんこつを当てたようにくぼんでしまった。
こういうことはレアケースでもないと思う。茅葺屋根同様火災への発展が怖い。薄い板でも表面に張った方がいいと思う。
②思い出した。木と漆喰による家づくりを提唱する人が化学断熱材は火災の時有毒ガスを発生するから危険といっていた。
追記
1 正面のブロック。集熱のため黒ペンキを塗っていたが塗装は劣化して白っぽくなっている。でもブロックの保護にはなったようだ。
ブロック自体の耐候性はどうなんだろう。古いものは割と目にするがそんなに持つとは思えない。雨風にあたって表面がもろくぼろぼろになっているものが多い。こういうものは叩いて破壊し、基礎の土固めに使っている。
2 大工さんが必ず使うのが外壁の下地に貼る防水/透湿材。真似して使ったが、太陽光に弱い。何かの拍子に露出したり、透けて太陽光が当たるとぼろぼろになる。ブルーシートや白い土嚢袋同様に細かに砕けて剥がれ落ち、土に混ざって醜い。
外壁(下見張り)の裏に貼るとしても屋根材の下地に使われる防水紙の方が丈夫でずっと長持ちする。
100年は無理として50年もつものというと上の写真中では35ミリ厚の杉板だけかもしれない。
2016.3.19記