洋室ドアで使わないものがあった。
木目調の完動品で捨てるのももったいないので軒先に置いておいた。
数年後、無残な姿に。
いくら防湿を考えない場所でもここまでひどくなるとは。
住宅展示場の家でも使われているドアは太鼓張りに木目シートを張ったもの。
湿度に耐えられず木目シートは表面の薄いビニルが浮き、これをめくると裏にカビで黒く変色した薄い合板が見える。
これじゃ燃やすこともできない。ビニル、接着剤の塊、燃やせばダイオキシン発生源だろう。
見てくれは悪くてもDIYで作るドアの方がずっとまし。
もっともDIYで作るといっても構造用合板が多い。ビニルシートよりはましだが接着剤多用製品であることに変わりはない。
ムク板でDIYドアを作りたいが今度は素材がない。
幅9センチ位の貫板を張っていくか。それじゃ面倒、もう少し幅広のむく板というと野地板になる。これなら20数センチまである。しかし厚く重くなってしまう。
世の中に合板がなかった時代の家具は一体どうだったのか。
古民家とまで言わなくても古い家に古い家具が残っている場合がある。
ポピュラーなのは桐のタンス。
私が見たのは薄い杉板を使っている小さな引き出しだった。丁度天井板の感じだ。
ただし、経年により木が収縮し隙間ができていた。
隙間ができても自然素材ならやむを得ないと思うが。
2016.2.20記