お気に入り素材2 杉の野地板
杉の野地板をかなり前から使っている。
なんたって、厚さのある杉の無垢板だ。
接着剤で固めた5ミリ、9ミリよりずっと素性がいい。
雨風の当たるところにあてても常時水につかっているわけではない通常使用の場所での耐候性は高い。
九州国立博物館のように立木状態時から吟味し、赤身限定など厳格なことを言わなくても、たとえホームセンターの安物でも耐候性は高い。
それに文字通り屋根下地材だから大量使用を前提としていて安いのが大助かり。
幅15センチ、18センチ、22.5センチといろいろあるが182センチものが150円、170円、200円ちょっと位。
難点 ①表面はざらざら
破風板だとより厚く(24ミリ)、カンナ掛けもしてありベターだがお値段もそれなりに高くなる。
②乾燥不十分なものがある。今回1坪用10枚束を購入した。節も少なくうっとりするほど。が、家に持ち帰り、束をほどいたら中は未乾燥で湿っぽい。
で、製材屋さんの真似をして自然乾燥させることにした。
ホームセンターには新しいものが上に置いてある傾向がある。奥や下の方が乾燥しているのでひっくり返して購入するのがよいと思う。
杉の不思議なところは自宅の部屋に入れて立てかけておく程度でもどんどん良くなってくることだ。
2016.3.7記
お気に入り素材1
この数年私にとって主流となりつつある素材がある。
1 中空ポリカ板
10年くらい前は戸外で使える薄く透明な平面素材というとアクリル板か塩ビ板くらいしか考えられなかった。
アクリル板はバカ高いので、硬質塩ビ板の2ミリ、5ミリを使っていた。5ミリというと相当に厚く、重く丈夫に見えるので、ある程度圧力がかかる部分にも使ってみた。
ただし、アクリルに比べると安いがサブろく板で5千円くらいはし、決して安くはない。
戸外で使ってみると、ガーン😨。
5ミリ厚でも黄ばみ、不透明化、変形がみられてくる。使用結果は不合格だ。現在購入することはない。
その後中空ポリカ板4ミリを使っている。ポリカのプラダンと呼ぶ人もいる。
紫外線に当たるところの光取りとして数年使ったが黄ばみ、変形はみられない。
ほかに1塩ビ板よりはるかに安価
2上下の隙間部分を封じて空気層を固定化し、一定の断熱性を機能させることがで
きる。
3縦に筋が入り、これが強度をもたらしているので例えばふたのないバケツに載
せ、たわむことのない透明のふたとすることができる。
この場合、周囲をアルミテープで縁取りをしておけば貧相にもならない。
4カッターナイフで切断できるので施工が容易
多くの人がこの利点に気づき急速に需要が増えているようだ。
結露対策としてこれをガラス替わりに使っている内窓(二重窓)が商品化されている。
2 ケイカル板
独立型太陽光発電システムにあってアマチュアの設備を拝見するとケーブルは乱雑、バッテリーもむき出しというのがほとんど。
特に不燃材でバッテリーバンクボックスを作っている人は目にしたことがない。
あまりに危険なのでケイカル板で作って紹介した。
1安価 サブロク板5ミリ厚で500数十円、
2カッターナイフで切断できる
3何より不燃材というのが大助かりだ
水濡れに弱い、下手をすると割れる、表面は荒く、こすれば白い粉が出てくるという短所もあるが、モルタルに塗れる水性塗料2~3度塗りとアルミチャンネルによる補強・縁取りで十分カバーできる。
3 ガルバ波板
これは建築デザイナーが安く仕上げるための屋根材として多用しているところだ。
使ってみると
1安価。トタンとそれほど変わらない。
2耐候性に富む
3穴あけも思ったより簡単でポリカ波板のようにあらかじめ裏から穴あけをしておかなく
ても、事後的に山の上から直接コーススレッドを打ち込むこともできる。
というわけで従来のトタン波板が急速に姿を消しつつある。あの田舎で目にする赤さびたトタン納屋は将来目にできなくなるかも。
4もう一つ意外な点が。
日中熱くなるステップは太陽光電磁波エネルギーの放射→受けて熱エネルギーに変換→熱の伝導・放射となるが、放射は受熱板の素材によっては反射されることが多くなる。魔法瓶の反射用ガラスがその例であるが、ガルバ波板も結構反射するらしいのだ。
銀白色という色、触ってみるとわかるが表面は異様につるつるなのだ。
薄い金属板というイメージで即断できないように思われる。アルミ空き缶を屋根に載せて屋根の遮熱を図るという動きもあるようだが共通するものが感じられる。
ガルバ波板にしても、その下に空間や断熱材をうまく使えば案外の効果を出せる気がする。
5 おまけ
ロケットストーブを庭で使って近所のひんしゅくを買っている人もいるようだが、その対策なんて一定の広さがあればそんなに難しくないですよ。なんでやらないのか不思議でならない。以下その実際例を。
要は 火が全く周囲から見えないようにすること
まったく燃えない不燃材で囲むこと
仮に発生した火の粉も外に出ないようにすること
手順
① ロケストの周囲を距離を置いてガルバ波板またはケイカル板で囲む
② ロケスト上部の天井(ガルバ波板またはケイカル板)は片流れにし、それに沿って熱
気が排出されるようにする
③ ②の排出口に亜鉛引き網を張る
屋根付きロケスト小屋(コーナー)は照明もつければ夜間も雨天でも使えることになります。
煙道火災がなく、そばに燃えるものがなければ長期持続的な放射熱による低温炭化火災も生じません。
(年内に公開します。)
2016.1.17記