小屋と屋根付き作業場
念願の小さな小屋を作ってもすぐに直面するのが次の諸点
①玄関が無いので脱いだ靴が雨にぬれる。
②アウトドアでの行動が多く、関係する道具類が増えて部屋に収まりきれない。
③せっかく空いた時間があっても雨が多くて作業できない。
で、農家さんのいうことに納得する。
土間と屋根付き作業場ほど有用なものはない。
屋根付き作業場は広ければ広いほど良い。
そこで、多くの小屋暮らしする人は小屋の前に屋根状のものを敷設する。
庇を巨大化したものといえる。
オートキャンプで使われるタープと同じだ。
私もお勧めする。せっかくの家のデザインは損なわれるが、もたらされる効果は補って余りある。6畳の小屋に6畳大の屋根を付設すれば実質有効スペースは倍増だ。
製作ポイント
初めて小屋を作った人はずいぶんと苦労したことだろう。さらに面倒なことはしたくないと思うかもしれない。
そんなことはない。二度目のこと、依拠する家屋があるということがどんなに楽なことかを良い意味で思い知ることになる。
以下、切妻でなく片流れ屋根にする簡易なケース
①、既存小屋の入り口ドアの上位置に左右にしっかりした板を渡す。2×4できれば2×6クラスを用い、長いコーススレッドできればZボルトで固定する。
② 対面する側に若干低い2~3本の柱を建てる。もしもこの柱の基礎に沓石ではなく十全なコンクリート基礎を用いるなら建て方によっては小屋自体に対する補強にもなりうる。
③ ②の柱間、②と①の間に丈夫な材木を渡し
④ 屋根材を葺く
これだけのことであっけないほど容易だ。
特記事項
1屋根材はポリカにする。ステンレスと並んで優れた素材だと思う。6尺のものは特に安く、600円台で手に入る。
安価なだけではなく古くなってもチョーク現象やタール分の漏出が無く、雨水利用に使いやすい点ではスレート・コロニアル、防水屋根に勝る。
固定資産税の点であるが、ポリカの波板だけ(壁・床無し)で賦課された話は聞かない。
透明なポリカ波板は仮設性のイメージを醸し出す点でも優れている。
もし、賦課のおそれが生じたのなら柱を残して波板を撤去すれば済む。
以降は丸棒に4000番のシートで必要な折、柱に広げるようにする。真麻、そういうことはないと思うが。
2床材について
はじめて庭付きマイホームを持った人が目指すのは芝張とバラ植えと聞く。昨今はウッドデッキではなかろうか。
私は反対する。日本の高温多湿気候では想像以上に板の劣化が進み数年でダメになる。皮膚の衰えを厚化粧でごまかそうとするかのような定期的な塗装はペンキ、溶剤、刷毛代のほか時間的手間がかかり、付近の土中に有害物質を浸透させることになる。浅井戸に対する影響もあろう。
そこで、石張りにしたらどうかと思っている。天然石なら手入れなしで半永久的にもつわけだし。
もっとも御影踏石は、60×30センチ1枚700円で買えていたのが円安で1000円以上になってしまった。これがきついなら30センチ四方のコンクリート平板が300円ほどで買えるようなのでこれにするというのも手だろう。
屋根に覆われた平坦なコンクリート平板上での作業はとてもやりやすい。