太陽光発電(系統連系型と独立型)

今、世の中で叫ばれている「自然エネルギーの活用」が前提としている太陽光発電は電力 会社と電気のやり取り(売買電)をする系統連系型システムというものです。しかし、太陽 光発電にはこのほかに電力会社とは無関係に発電した電気をバッテリーにためながら運用 する独立型太陽光発電システムというものがあります。
このシステムは低額かつDIYによる設置が可能、停電とは無関係など良さがたくさんあり ます。ちなみに系統連系型はバッテリーを持たず(一部の例外あり)、夜間・雨天時は商用 電力を頼みにするもので大震災時は戦力となりません(自立運転というのは昼間発電して いるときのみ専用コンセントに延長コードをつなげて使える不安定なものです。)
ところが独立型太陽光発電は電気工作が得意でないと扱えないのでは?実用性に乏しいの では?と思われてきました。また、説明する資料も供給側(メーカー、販売者)からの不完 全なものが多く、普及支援になっていない状況でした。
そこで、徹底的にエンドユーザーの立場に立ち、できるだけやさしくかつ低費用で構築で きるシステムづくりを解説する本にまとめました。(「独立型太陽光発電と家庭蓄電」パ ワー社 )
はんだ付けはせずに結線が主というオーディオみたいなものを目指していますが内容のポ イントをいくつか紹介します。
①太陽電池パネルは南向き30度に向けて設置するとの点。こだわる必要はありません。平 置きしてロープで固定するだけでも実用になります。
②太陽光発電には専用のディープサイクルバッテリーが必要との点。過充電・過放電防止 コントローラを使用するのであり、一般の自動車用バッテリーで使い物になります。大型 バス・トラック用が最もコストパフォーマンスに優れています。
③電気製品は起動電力が大きいのでインバーター(直流を交流に変換する機器)は電気製品 の定格消費電力の2~3倍、時には56倍の容量のものをえらぶ必要があるとの点。
この言い回しで断念している人はとても多いようです。はたしてそうなのか、私は家を建 てるのに必要なマルノコ(950W)、スライドマルノコ(1200W)を1500Wのインバ ーターで問題なく動かしています。1回の使用時間が短時間なら問題ありません。
3 震災対応
震災後、発電機を用意するところが増えていると聞いていますが、発電機のガソリンは数 時間で無くなります。また、大震災ではガソリンの補給も相当の日数、ままならないこと が判明しました。その点独立型太陽光発電システムは燃料なしに10年、20年と運用できる のであり、サステイナブルといえます。震災時には車のバッテリーを取り外して補強に使 うことも可能です。
太陽電池パネル80W程度、バッテリー100Ah程度のシステムなら15~20万円で構築 できるので理科教育の教材の意味もかねて各学校で用意しておくと、学校は避難施設にな ることが多い点からも極めて有効と考えます。

 わかりやすくできるだけ丁寧にと心がけたせいか、「独立型太陽光発電と家庭蓄電」はおかげさまで現時点で5刷となっています。

なお、この本は12Vシステムでパネル1枚(85W)の入門用あるいはモバイル可能の小規模のものですが、前述のとおり、消費電力1KWの丸ノコも使えるよう工夫していますので、例えば山中での家づくりにも使えます。左欄の大き目な小屋もこれで作りました。

 

 その後、もう少し大きく、例えば冷蔵庫も使えるようなものを、との声があったのでナントカ最低限の生活を送れるようにと24V・1KWシステムを構築しました。

ネットでのDIYによるシステム製作紹介は結構あります。が、架台づくりの製作方法について詳細なものは少なく、特にバッテリーバンクボックスの製作例は目にすることができませんでした。また、防湿対策や適正ケーブルの取り回しなどについても無いか不足という印象でした。

 そこでこれらの点も含む総合的なものを、との観点から「自分で作る蓄電型発電所―1KW独立型太陽光発電」を今年2013年に公刊しました。

 

電気のほかに水の重要性にも着目して「附 雨水の飲料水化」としてその取組を紹介しています。

ネットで容易に取得できるようですのでよかったら読んでください。

細かい製作方法は本をお読みいただくとして、本HPではその他の思うところや補充を述べていきたいと考えています。

 

                             2013年11月22日

 

不燃バッテリーバンクボックス
不燃バッテリーバンクボックス

 

当園の概要

 

完全オフグリッドです。

 土地:1千数百㎡、一辺は舗装公道に面する南向き方形平坦地。病院、ホームセンタ、コンビニが其々複数あるもなぜか都市計画区域外。2002年取得

 山小屋:柱を4本建て、それに斜めに屋根をかける竪穴式住居構造。白川郷の合掌造りに似ているところもある。床は土間。 

 

電気:独立型太陽光発電 第1装置 24V1KW発電,

第2装置 12V約200W発電

それぞれ1500Wインバーターを介してサイン波AC100Vで使用。他にバッテリなしのシステムがいくつかあり。

 

水: 雨水利用:3カ所の屋根(PV架台を含む)で集水して1トンくらい貯水:下屋屋根などを活用すれば増量は容易だが使いきれないので計画なし。

飲料水:〇〇の駅で150m深井戸の検査済み水をもらえる。

 

汚水処理:新見式準拠

 

改良及び近い将来の計画

①止水(雨水)対象の簡易緩速濾過装置(今後)

②山小屋の改良

・二重屋根化(終了)

・土間床を防湿コンクリート部分と伝統的三和土部分にすること(終了)

・外壁に沿って犬走敷設(終了)

・ポリカ平板で大型ひさし(終了)

・無線ANT用パイプ設置(終了)

③小屋内土間に蓄熱のための大きなコンクリート桝+FRPバスタブを設置(終了)。これを活用する具体的方策(今後)

④厳冬期無暖房自己体温のみで過ごせること及び建物が崩壊してもその部分は現状維持が可能な小屋内シェルタールームの建設(終了)。ふだんはゼオライト、粒状活性炭の少量備蓄庫として使用。換気はDCファンと塩ビ管によっている。

⑤入口ドアの断熱・防音・採光化(終了)

⑥入口両脇に収納庫設置(終了。片側はバッテリーバンク庫)

太陽熱利用のエアヒーター(装置は数個完成)。その運用等(今後)

 ⑧ 無線通信(モービル)

430・144MHZ FM50W出力(終了)

余剰雨水を活用して平城宮跡東院庭園にある洲浜の池をイメージする小さな浅い水辺を作りたい(規模は畳1~2枚程度)。

 

 

 

 

1kw独立型太陽光発電
1kw独立型太陽光発電
初めての雨水利用
初めての雨水利用
こちらは絶版です。
こちらは絶版です。