2 サザエさんと暖房
サザエさんの初期。
時代背景は昭和20年前後だと思う。
風俗がわかって面白い。
畳と座布団、坐り机、インク瓶とペン、電球のスタンド
暖房器具といえば石油ストーブも電気こたつもない時代だ。
冬は炭と火鉢。
これが庶民の姿だったのだろう。
囲炉裏や薪ストーブは田舎暮らしブームで結構目にするが火鉢は今、目にしない。
2016.2.17記
1 たき火に熾火に火鉢
剪定した木や枝が小山のようになっている。
当方、薪ストーブはやっていないので溜まる一方。
支障となるので,たき火となった。
寒い現下の季節には向いている。
連続4時間。やっと小山二つくらい終了。
いつもはここで延焼防止に水を撒くが、待てよ。
大きなたき火をすると大量の灰そして灰の中に見え隠れする赤い炭のようなものが。
熾火(おきび)というものだ。
きれいな灰とにわか炭?を水で汚すのはもったいない。
冬の今、臨時燃料として火鉢に使えないか?
祖父の遺品に陶器製火鉢がある。
飾ってあるだけで本来の目的に使ったことはない。そもそも自分の人生で暖房目的で火鉢を使ったことはない。
灰と熾火を採集して鉢に投入し、部屋内へ。
何と好ましいのだろう。
薪ストーブ同様の放射熱(遠赤外線)だ。
そばに近づくと顔や手は十分に暖かい。
直上、そして鉢自体から周囲に熱が発散されるのが体感できる。
考えてみれば昔は煙の出ない室内暖房機としてはこれしかなかったのでは?
漱石も子規も、書生さんはみなこれによっていたかと思うと感慨深い。
その日はこれによって一夜を過ごした。
翌朝、鉢の上に熾火は見えないが鉢を触ると下の方はまだ暖かい。
灰の中に残っているのだろう。
たき火のところへ行ってみる。
夜露で草も、土も濡れている。
どうかな?
何と、灰の中に多数の熾火が息づいていた。
広げてみた。
顔がほてるような熱さだ。
灰はすごい。
もう一度拾って火鉢へ入れた。