雑草の完全抜根
立木について抜根というならわかるけどたかが草に抜根っていうのは変だ、と言われそうだ。
一般的に言うならそうだけどドクダミやスギナについてはそう言いたくなるのも経験者ならご理解いただけると思う。
取っても取っても地下茎が張り巡らされすぐ息を吹き返してまた勢力を拡大してくる。
対策として草刈機や鎌類などで地表部分を刈り取るだけでは全く意味をなさない。薬品に頼らない以上抜根するしかない。
必要に迫られている1m×2m位を対象に行うことにした。
そして次の写真のようになった。結果としてすべての根を取ったら畑状態。畑のようにならない限りとれてない。
道具については3種類考えられる。最近ホームセンターでよく宣伝している右端のものは柔らかい土でないと使い物にならない(例 畑)。
真中のものは牧草運びで使うスポーク状のものではなく厚く平たい鋼製。これは固い土でも有効だが置いてあるホームセンターは極めて少ない。結局左のしゃべるで掘り起こすのが汎用的手法となろう。
こんな狭い面積でもすべてを掘り起こすというのはとても時間がかかり、かつくたびれる。
2平米でこれじゃ1000平米以上などできっこない。
さて、一段落してやれやれと思っていると、黒っぽいタマタマした変なものが。
強害草ハマスゲ(コウブシ)あるいはヒメクグだ。
これはやがて成長して右のようになってくる。
これは恐ろしいほど強い草で、あきらめている人が多い。
細く柔らかい葉なのになぜかどんな防草シートでも突き破る。
防草シートは水たまりにならないように必ず穴、隙間がある。そこを通るので防ぎようがないのだ。
芝は負ける。広大なゴルフ場で薬を使わず人力で一本一本抜いていくなど不可能。
かくて雑草の完全抜根は無理ということになった。
2016.5.8記
ハマスゲ(コウブシ)とヒメクグ
両者の区別が今まで丸でわからなかった。
今でも葉を見ただけではわからない。とにかくそっくり。
両方ともカヤツリグサの仲間
穂を見てやっとわかる。
ハマスゲは線形、ヒメクグは先端に丸いくす玉のような穂を付ける。
並んで生えていた。
地下茎と実の両方で増える最強の害草だ。
芝生の中にも進出し、地下茎で芝生をダメにしてしまう。
放置するとこれらの草原になる。
防草シートは突き破る。
これが生えてきたらあきらめるしかないと言う人もいる。
インベーダー、エイリアン、悪性腫瘍、そんな感じ。
何をやっても退治できていない。薬品は使いたくないし。