送水と位置エネルギー v2
信州に住んでいるさだまさしと仲の良い高名な素朴画家某氏
この方の父親も家族思いの立派な人。著作を拝読した。
貧しく、家族に何とかまともな暮らしをさせたい、そのため田んぼを作りたいと思ったが水がない。
そこで父親氏はノミ一つで延々岩盤に穴をあけてトンネルを作って水を引き水田づくりに成功したとのこと。
こういう親を見れば子も怠惰な生活はおくれない。
そんな高尚なことではないが当方の雨水利用では貯水タンクのオーバーフローをすぐ隣の100Lの樽に導き、ちょっとしたミニビオトープにしている。
だがそれもちょっと雨が降れば満水。
もったいないのでさらに有効利用したい。そこで目を付けたのが4m離れた場所にある丸池への送水。
しかし高低差は少なく水平に近い。
何とかポンプなどを使わず位置エネルギーのみに依拠して送水したい。
細い溝を掘り、貫板と水準器でわずかな傾斜を確保する。
手持ちの塩ビ管VP20は2mなので2本を連結しなければならない。
細いがVP13に4mが1本あったのでこれを使うことにした。
雨の降った翌日、様子を見たが流れていない。
おかしい、なぜ?
もしや?
案の定、パイプの中に生き物が持ち込んだ巣のようなものが詰まっていた。
ビオトープの世界では生物生息空間の確保のため多孔質の要素があることが望まれている。生物は穴倉が好きなのだ。
人間だって昔は洞窟に住んでいた。
塩ビ管、CD管その他パイプを保存するときは両端は塞いでおくのがベター。中がいったん汚れたら洗浄は一苦労。
保存のみならず使用に当っても両端は細かなネットで覆うことが不可欠。
*VP13は細すぎ。VP25が望ましく、最低でもVP20サイズを。
有効な流れが追加できて少し嬉しい。
ネットはいろいろ使ってみたが台所流しで使われるストッキング生地のものが一番良い。
これならメダカの赤ちゃんも通さない。
これを塩ビ管にかぶせるが固定はアルミ線より脱着可で耐候性ある結束バンドが楽。右写真の黒いものがそう。
2017.8.13記v2