2 消費意欲向上・インフレ化VS公共投資増・有効需要拡大化
物価上昇2%を目指すというが宅急便料金等別様相があるものはともかく一般には無理ではないか。
高齢者が増えている。年金で暮らす世代の人口比ががますます増えていくが年金の絶対額は現役時代の1/3以下。
しかも年金の支給については既に給付水準のシステムに設計変更が加えられ物価、賃金の上昇をフォローしないようになっている。
いくら現役世代の賃金水準を上げても年金には反映しない以上高齢者は経費節約して生活防衛する性向を変えることはない。
巷には6個100円のあんパン、280円の弁当、100円のコーヒー、3本95円のバナナがあふれそれらはよく売れている。
まさにデフレ的様相でありインフレの気配などごく一部に限られている。
高齢者だけでなく日本人の基本的な思考にも大きな要因があると思う。宵越しの金を持たないというのはアメリカ人の金銭感覚であって日本人は好く貯蓄する。
消費者よ、お金を使って有効需要拡大に寄与せよといっても言うことを聞かない。
無駄遣いをしない、清貧こそ美徳という考えは日本人のDNAに刷り込まれているかのよう。ケントギルバート氏は○○人には儒教精神が~と言うが日本人も免れることはない。
どんなに教化・指導しても寄付文化が根付かないのと同じと思う。
その日本で有効需要の拡大を図る道はこれしかない。
公共投資の拡大だ。
ところがそれを田中角栄的土建屋体質と否定するのが一般だった。
言うだけ番長の言ったようにダムをつぶし、コンクリート工事を否定することが進歩的思考とする傾向にあった。
だが人=保育士の勤める保育所を作るにはコンクリート工事が必要だ。
免れ得ない大震災に備えるには大掛かりな防災工事が欠かせない。
インバウンド拡大に備える港湾整備もますます必要。
地方に人を招き入れるにしても最低限の道路整備が欠かせない。
かって中国で景気対策に信じられないような規模で公共工事が行われ、中国が嫌いな人は期待を込めてそんなことをやっていては持たないよと言っていたが中国のみならず世界がその恩恵を受けることになり、今日につながっている。
そろそろドグマ的思考の呪縛から離れるべきと思うが。
2017.10.21記
1 突然のホームレス、ブルーシート生活
不始末をおこして会社を懲戒解雇、あるいは会社が倒産したが貯金はゼロ。
財布に現金が少し。
住んでいたのは会社の寮。したがってそこにもいられなくなった。
親兄弟はいない。仲の良い頼れる友人もいない。
元会社員でも案外こうして急きょホームレスになったりする。
それでも空腹感には襲われる。
食事は楽しいひと時ではなくどうしようもない本能との戦いとなる。
どうするか。
とりあえず財布に残っている小銭で本能を処理する。
600円、700円するラーメンなどそんな高級なものは食べられるはずはない。
これだ。
100円ショップダイソーに6個100円のアンパンが売っている。
これで3食分。
1食に2個、それに公衆便所・公園で飲む水。
1食33円。
ラーメン1杯分700円で7日過ごせる。
雨の時、暑い時、寒い時はとにかく公共施設を探してそこに入る。図書館があれば最高だ。
残りのお金があるうち何とか仕事を探さないと。
そうだ10月の今ならあちこちの庭に柿がなっている。
単刀直入に柿をいただけないかと聞いてみよう。
バケツ1杯分をもらう。
それを1個20円でブルーシート仲間に買ってもらう。
これでまた6個100円のあんパンを買える。
幸せだ。
公園のゴミ捨て場に食べ残しの弁当がないか探してみよう。
道にお金が落ちていないか下を見ながら歩く癖が身に着いた。
2017.10.21記