田舎暮らしと自立的ビジネスモデル 

 

① はじめに

 

1 このところ起業ばやり

猫も杓子も。

大学までが起業を目指す学生が多いことを自慢げに言い始めている。

だがアップル、テスラモーターズ、古くはソニー、本田をおこすようなメンタリティーの持ち主が何人いるのだろうか。

 

多くは「なんとかカフェ」「そば打ち」その他の飲食業ばかり。

だが、1年以内に廃業に至るのが9割とか。

せっかくの貯金・退職金が台無し。

 

定年世代、主婦憧れのカフェだが、セブンカフェ100円が出てきてもう終わり。

マックカフェでは電源、椅子・机、トイレ、冷暖房がついて100円!

よっぽどのことが無いかぎり太刀打ちできない。

 

2 年金・退職金とは縁がなく金融資産もなければ無職の田舎暮らし維持には親兄弟の援助あるいは赤の他人から施しを受けるしかない。

 まともな神経ならプライドはズタズタだろう。せいぜいブログの広告収入くらいか。

が、自分あるいは周辺のプライバシーを切り売りするような、消せない刺青を彫り続けるような日々で月収1万、2万では長続きしない。

それなら便所掃除、スーパーの買い物かご整理の方がはるかに高等遊民でいられる。

 

3 何とか田舎の広い土地を素材にして持続可能なビジネスを展開できないかを考えてみることにした。昨今のカフェ、ふた昔,三昔前の民宿・ペンション経営でないやり方で。

 

② 学者の意見

 

 その前にビジネスモデルを専門とする山田英夫氏の卓見を目にし、なるほどと思われたのでその一部を紹介させていただこう。

 

 真似されず持続的優位性を保っているビジネスモデルには特徴があるという。それはコスト削減ではなく初めからコストがかからない低コストの仕組みを持つとのこと。

 ①やらない ②持たない ③顧客にやってもらう ④固定費の変動費化などが重要とのこと。

具体的な説明を聞くとわかる。

①やらない」の例が10分千円の床屋QBハウス

 洗髪・髭剃りをやらない。

お金に不自由な人はむろん、時間に不自由な医師、総理大臣も利用する。

 

②持たない の例が自らは車やホテルを持たずに他人のそれで稼働するシェアリングエコノミー。

③顧客にやってもらう これがピンとこなかったが聞いて理解。

セブンイレブンのATM入金方法だが、あまり補充作業を目にしない。深夜営業の飲食店などが当日の売り上げを夜間金庫代わりに入金し、それが個人客が引き出す紙幣の原資になるとのこと。ウーンとうなりたくなる。

 人のやっていることの猿真似でない創造性にあふれている。

久しぶりに学者の意味ある分析を目にした。

 これらは起業を考えるにあたってとても参考になる。

 

 2018.5.24記 

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③ 関連する社会状況

 1)不動産価格の低落を示す兆候

  東京、大阪、京都等一部の大都市圏での異常なまでの価格上昇は身を持って体験しているがそれ以外は真逆の様子。

 たまたまメディアで見聞した様子を紹介。

 ・TBSラジオ久米宏の「ラジオなんですけど」(2018年5月か4月)

  ある年配の方:

  定年退職の時、同僚は記念にベンツを買った。

  当方は負けじと〇を買った。

  〇とは車ではなく温泉付きリゾートマンション。

 ここまで聞くと消耗品の外車より減らないマンションのが賢明に思える。

 が、管理費がかかり、現地に行くまで手間(交通費と時間)がかかるので手放すことにした。

 しかし、売れない!

  ついにただで引き取ってもらえないかと管理会社に持ち掛けると「100万円出すなら引き取ってもよい」とのこと。

 温泉付きでもこうなるとは。

 

 ・テレ朝の番組でも紹介されたケース。

  ある小高い土地に繁茂している竹が倒れ、真下の家の土地に落下しだしている。小高

 い土地所有者は80数歳の一人暮らし老女。

 管理しきれないので役所に土地を寄付したい旨申し出たが断られた。

 お金もないし牢屋にはいても仕方がないと思っているとのこと。

 

 2)コンパクトシティー構想

  過疎、人口減少の自治体にあっては従前の行政サービス供与は維持できないとサービス対象の集約化を図る動きが出ている。

  有名なのは富山市だ。 http://future-city.jp/torikumi/toyama/

 こういった動きが拡大していけば全国にバスも通らず、水道・道路整備その他のインフラ不十分な荒れ地が増え、地方の不動産価格はますます低下していくだろう。

   

 3)あと12年で死者急増。

 いま団塊世代は大体70歳くらい。

 朝丘雪路さんが先日亡くなったが82歳だった。

 前から言っているところだがこのお年で亡くなる人がとても多い。ということは12年後辺りから死者急増となる。

 このことで言えることは

 葬儀場、火葬場の繁忙は当然のこととして、住んでいた土地家屋の無人化急増、土地価格のさらなる低下が必定。

 そして不動産ほどにはあまり気づかれていないが使っていた値打ち動産の大量出庫現象が生じてくる。

 貴金属、高価なオーディオ製品、時計、カメラ、家具など。

親の死を経験したことのある人ならわかるだろうが、ちまちまと形見分けなどしていられない。

無人となった親の家を処分するならなおさらだ。

直ちに家の中を空にして引き渡すなり、重機で家屋自体を破壊、更地にしなければならない。

 ほとんどの場合、家屋内の動産は産廃業者にトラック数台で処理してもらうことになる。

「価値ある動産付き古民家ですよ」とうぶな素人に売り逃げ出来れば最高だが。

 

結論

 A ただ同然の広大な敷地を確保しての何らかの起業化

 B 同じくただ同然に手に入ることになる動産を活用しての何らかの起業化

 

が有望と考えている。

山田英夫氏流にいうと

  無償または低廉取得≒「持たない」「やらない」に通じるのではなかろうか。

そのうえで広大な敷地を活用しての自分なりの個性的・独創的起業化を考えればよい。

コストが低廉であれば大胆な動きもできよう。

 

 2018.5.25記

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④ 起業モデル私案

 

 プラン1 広い土地+相続の増加を前提とするものとして中古物品(動産)の販売をあ

  げたい。

      まだ使える品だけど狭いマンションに置けなというそれだけの理由で廃棄さ

     れる物品のなんと多いことか。

      小さなメーカーがいい製品を作っても大会社が特許に触れない形で同趣旨別製

     品を安く作って販売すれば終わり。

      作らず、ただ同然で取得する限り負けることはない。部屋代、人件費というコ

     ストのかからない限り。

      建具、基礎石などそこら辺の買い取り屋が扱わない商品ならまず負けること

     はない。

 

 プラン1の2 メルカリ、ヤフオクとの連携

      古本に似てくるが、写真付きリストを作って公開しておく。メルカリ、ヤフ

      オクに出品し、それが自店への誘導になることも考えて置く。

 

 プラン2 田舎の広い土地を活用した生業と言うとまず農業を頭に浮かべる人が多い。

     (クラインガルテンも入る)

      それを考えるなら日照、地盤、水利、規模を考える必要がありハードルは上が

     る。大木の根っこだらけの土地じゃしょうがない。

 

 プラン3 動産保管スペースの提供

     モバイルハウスを作りたいが工作し、保管する土地がないと躊躇する人が多い。

     借地借家法の適用のない(土地に定着しない)動産の保管場所として一定のスペ

     ースを貸与してはどうか。

      自分は作らず人が作るのを側面支援して一定の収入を得ることになる。貸し駐

     車場に近い形態となる。

     オートキャンプ場のような広い土地、設備は不要。

 

 プラン4

 物の販売を離れて、「体験」「する」場としての売りを考える。

 小屋を作ってあるなら、先達として製作・暮らし方のノウハウを教示する場として機能させられる。

 家屋内に宿泊させ、食事、入浴の提供をするなら単なる民宿のチープ版になってしまうしその体制づくりが大変。

車、オートバイ、自転車で来た人が車中泊、テント泊できるようにすればよい。

せいぜい、トイレ(バイオ)、電源(太陽光発電)、火をおこせる場の準備くらいか。

 千円床屋に通じるものがある。

1週間すべてを拘束されたのではたまったものではない。週末限定にしても良いだろう。

  

 来た人への物品の販売も考えればプラン1+4となる。

 

(2018.5.28記)

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⑤ 起業する場合の立地選び

 

・人に来てもらうのだから一年を通して来てもらえるところがいい。

 雪で何か月も入れないところは不経済。

・関連するが、道路付けの良いところ、公道からスムーズに進入できるところ

・一定数の車を停められるスペース、物品を保管して展示できるスペースが必要。

 1万坪あっても平坦地が50坪の傾斜地より平坦地500坪が有用。

・そばに観光地、別荘地があるとお客を誘引しやすい。放置された別荘地があるなら数区

 画購入するという手もある。

 

 

当園の概要

 

完全オフグリッドです。

 土地:1千数百㎡、一辺は舗装公道に面する南向き方形平坦地。病院、ホームセンタ、コンビニが其々複数あるもなぜか都市計画区域外。2002年取得

 山小屋:柱を4本建て、それに斜めに屋根をかける竪穴式住居構造。白川郷の合掌造りに似ているところもある。床は土間。 

 

電気:独立型太陽光発電 第1装置 24V1KW発電,

第2装置 12V約200W発電

それぞれ1500Wインバーターを介してサイン波AC100Vで使用。他にバッテリなしのシステムがいくつかあり。

 

水: 雨水利用:3カ所の屋根(PV架台を含む)で集水して1トンくらい貯水:下屋屋根などを活用すれば増量は容易だが使いきれないので計画なし。

飲料水:〇〇の駅で150m深井戸の検査済み水をもらえる。

 

汚水処理:新見式準拠

 

改良及び近い将来の計画

①止水(雨水)対象の簡易緩速濾過装置(今後)

②山小屋の改良

・二重屋根化(終了)

・土間床を防湿コンクリート部分と伝統的三和土部分にすること(終了)

・外壁に沿って犬走敷設(終了)

・ポリカ平板で大型ひさし(終了)

・無線ANT用パイプ設置(終了)

③小屋内土間に蓄熱のための大きなコンクリート桝+FRPバスタブを設置(終了)。これを活用する具体的方策(今後)

④厳冬期無暖房自己体温のみで過ごせること及び建物が崩壊してもその部分は現状維持が可能な小屋内シェルタールームの建設(終了)。ふだんはゼオライト、粒状活性炭の少量備蓄庫として使用。換気はDCファンと塩ビ管によっている。

⑤入口ドアの断熱・防音・採光化(終了)

⑥入口両脇に収納庫設置(終了。片側はバッテリーバンク庫)

太陽熱利用のエアヒーター(装置は数個完成)。その運用等(今後)

 ⑧ 無線通信(モービル)

430・144MHZ FM50W出力(終了)

余剰雨水を活用して平城宮跡東院庭園にある洲浜の池をイメージする小さな浅い水辺を作りたい(規模は畳1~2枚程度)。

 

 

 

 

1kw独立型太陽光発電
1kw独立型太陽光発電
初めての雨水利用
初めての雨水利用
こちらは絶版です。
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