年金開始年齢69歳 、オプジーボ1年3500万円保険適用
1 昨今昭和の時代から平成にかけて活躍した有名人が続々と亡くなっている。多くは82歳前後。
皮膚感覚的感じだと今、普通の人は80代まで生き、70歳ちょっとで亡くなるとまだ若いということになる。
長生きは結構だが、困ってくるのは年金財政だ。
平均寿命が60歳くらいの時と比較して現在(80有余)の年金分母(現役)の比率は激減。
で、日本でも年金開始年齢が60歳から65歳に段階的に移行しつつあり、定年も60歳から65歳になりつつある。
日本より現実を直視する欧米ではすでに年金開始年齢は67歳になっているところが少なくない。
ドイツでは退職年齢・年金支給開始年齢をさらに69歳まで引き上げようとの意見も出てきているようだ。
ハッピーリタイアメントで悠々自適の生活などだんだん遠くなってきている。
こうなってくるとますます若いうちからの生活保護生活者はうらやましがられ厳しい立場に立たされるようになるだろう。あの相模原の若い大量殺人者は家と車があって生活保護をもらっていた時期もあるようだ。どういう理屈によるのだろうか。
2 オプジーボが保険適用になったそうだ。ワンクールで150万円、1年で3500万円と家一軒分!になる。
ところが後期高齢者の高額医療なんとか制度により本人の負担は数十万円で済むらしい。肺がん末期は水におぼれた窒息のような痛みらしく麻薬も利かないとのこと。そんなものの前に特効薬がチラついたら頼るなという方が無理。
がんは本質的に高齢者の病。高齢者の著しい増加傾向にある今日とんでもないことになるのではないか。つまり増税か極端な医療保険代の高額化によるしかない。
さすがに医療界内部からも声が上がってきている。
「75歳の高齢者の寿命を76歳まで1年延ばすために公費3500万円を支払うことはおかしくはないかと」
そうだよね。一人3500万円の予算で多くの無返還奨学金の給付が可能となる。
話は変わるが社会学者東氏は上野千鶴子の「おひとりさま」志向について、結局それは公的助成・システムの拡大を必然とすると安易な同調に疑問を呈している。
つまりおひとりさまの円満な生涯を維持するためお二人様、お三人様(行政の補完)を要求することになるという。
20126・8・17記
大村さんのノーベル賞受賞、そしてTBSのドラマ下町ロケット(直木賞受賞作)がごちゃ混ぜになるような話だ(NHKTV番組2015.10.27)。
その話とは、次のライブドアニュースに要領よくまとめられているので引用させていただく。
「2014年、新しいコンセプトの抗がん剤、小野薬品工業(本社・大阪市中央区)のニボルマブ(商品名オプジーボ®点滴静注)が登場、画期的な「がん免疫療法」として大きな期待を集めている。この創薬をけん引したのは、世界の免疫学研究を長年リードしてきた京都大学の本庶佑(ほんじょ・たすく)氏(現・客員教授、静岡県公立大学法人理事長)だ。
」
大村さんのノーベル賞受賞に似た話というのは新薬へ持ち込むのに製薬会社の協力が欠かせず、その点でどんなに大変だったかということ。
下町ロケットに似ているというのは、特許による保護手続きが如何に重要かということで記事を読むと訴訟用語特許用語のオンパレードだ。莫大な収益が小野薬品にもたらされる可能性がある点では木村さんの薬を連想させる。
この薬、絵空事ではなく、2014年から日本での使用も認められ、相当な結果をもたらしている模様。ただし微量で70万円というからある意味すごい。
それにしても思うのは最近画期的成果をもたらすような発明・発見をする人は非東大の地方大出身者が多い。日本の入試偏差値至上主義では最高位に位置するのは東大医学部でそこに入った、そこを出たというだけでちやほやされるようだが、いったいノーベル賞科学部門受賞者中何人が東大医学部卒なのだろうか。
OBの和田さんや養老さんの話を聞いても新たな発見に結びつく姿勢というものは感じられない。
学歴、難解な言葉を羅列するだけでは何にも生まれない。
クイズで優勝しても、入試アドバイザーになってもねえ。
がんになっている人、死ぬのはもう少し待ったほうがいい。
本庶先生のノーベル賞受賞を期待する。
2015.10.27記